番外編 ここらで一息して、水について
いくら食欲の秋、芸術の秋と言っても、少しこの辺りで三原を語るにはなくてはならない水。
「アクア」イタリア語ですが、既に日本語化しているのではないでしょうか。
そこで今回は、絶対的な存在である環境について潜在意識の底にある、三原人の DNAまでさかのぼる考察をしてみます。
よく、住むところが変わると水が変わるといいます。
それだけ日本人は、水に対して繊細な心づかいをしていたのです。
生まれ育った環境は、人格形成ならびに、感性に絶対的影響を及ぼすのは明白です。
また飲みたくなるような水とは?あくまで水道水ですが、このヨーロッパではいくつかの例外を省いて、とんと出合っていません。逆の経験の方が遥かに多かったと思います。
三原の自然水の良さは、多分日本でもまれな存在ではないかと自負しています。
おいしい酒のできるところは水が良い。これには化学的な根拠もあり、昔から言われているところです。
過去形で書くのは大変残念ですが、三原は有数な酒どころでした。
その理由は、水がまずくなったからではないのです。
『依然として三原の天然水はいけるのです』
数年前ですが、三原市水道部の浄水場を拝見させて頂き、情熱を持ってこの仕事にあたられている職員の方々とお会いしました。
技術的な話はさておき、水道水のおいしい訳が分かりました。
その情熱は、郷土愛と呼べます。どちらも、国際的に誇っていいものと確信しています。
水については、人類の歴史をさかのぼるテーマですが、自分の生まれた所に帰れるのも、やはり水と確信しています。
加納 達則(1954年 三原市糸崎出身)
http://www.tatsunorikano.info
追記
11月5日よりブードゥリオ市で開く展覧会の会場。
百年近く昔に建てられた給水塔は、今では立派な文化センターです。
そこで、この給水塔を復活、復興させる意味で、水をテーマにした作品を、場所と一緒に体験してもらえるように作ってみます。
三原の皆さまにはご覧頂けないのが本当に残念です。
クリックでPDFファイルをご覧いただけます。
11月27日から12月13日まで、東京銀座中山画廊で個展を開催します。
もし東京に行かれる機会があれば、お立ち寄り下さい。
ギャラリー中山
東京都中央区銀座2丁目11-6
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